MBA珍道中~ie business school class of 2017 (Jan intake)

三十路後半の僕が、日本から1万キロ離れたスペインで奮闘する様をお届けします

ie business school Report8  インターンを終えて&エレクティブの仕組み

10月も中盤になり、卒業式(12月15日)まで、あと2か月のカウントダウンに入ってしまった。9月生も入学し、学校に新鮮な風が流れ込んできて、なんだかとてもすがすがしい。

 

さて、このブログの更新が途絶えてしまった3か月、何をしていたかというと・・・。

 

私はインターンシップとエレクティブの始まりを怒涛の勢いで3か月間を過ごしていたのである。6月末に日本に帰国し、7・8月はインターン研修生として9~18時で平日は勤務し、土日は久しぶりにお世話になった方との会食でほぼ埋まり、あっというまに9月第2週にマドリードに戻る。戻ってすぐ、提出しなければいないインターンレポートを書き上げながら、エレクティブの授業に臨んでいた。自分のキャパの限界から、自分の行動を振り返る余裕がなかったのである・・・。

 

まずはインターンの振り返りからしたい。

9週間行ったインターンシップはテック系の会社で行った。守秘義務事項が多く、内容についてはここで語ることはできないが、総論としてとてもよい経験であった。なにせ、30半ばになって、インターンができるチャンスは人生でもうほぼないし、そんな貴重なチャンスを興味があった会社にて過ごすことができたのは刺激になった。また、今までの自分の仕事の進め方、IEで勉強したことをいったん棚卸して、ほかの会社でこれらがどれだけ活用できるのだろうか?と試す絶好の機会だったし、企業文化を知ることができるのもよかった。

ちなみにIEと企業が提携して行う「IMBA in Practice」にてインターンを行ったので、このインターンはLab periodの単位となったのだが、この単位をもらうための最終レポートがかなりつらかった。インターン前、最中、最後のReflection report (各1000-1500 words)

に加えて、Final project analysisは6000words!!こんな長い英文レポート書いたのは初めてだったが、振り返りの機会としてはよいものだった。

 

インターンは、一部のケースでは就活にも直結しているが、それ以上に僕の中では、自分の強みや弱みをとらえなおすことで、今後のキャリアプランを練っていく材料になったという意味で、やってよかったと思う。そのため、留学はいろいろな立場を抱えていらっしゃる方が多いので、全員インターンができる状況ではないと思うが、(このIMBA in Practiceを使うか否かは別として)できるだけインターンにチャレンジすることをお勧めしたいと思った。

 

そして、今回はエレクティブについても、その仕組みについて書きたいと思う。

 

エレクティブとは、13週間に及ぶIE business school International MBAの総仕上げの学期である。授業は自分が好きな科目を、100を超える科目の中から好きなように組み合わせ、授業数が120~145コマに収まるように履修プランを立てる。日本の学部で言うと、教養が終わった後の専門科目の選択に近いだろうか。

 

科目はファイナンス、アカウンティング、マーケティング、ストラテジー、オペレーション、デジタル&IT、そして、ヒューマニティ系の科目がそれぞれ豊富に用意されているので、結構迷うことになる。(ちなみにこのエレクティブの中に、グローバルネットワークウィークも含まれているので、この段階で希望があれば選ばないといけない)

 

僕はファイナンス、アカウンティングはコアでの必修の際に、「自分の分野ではない」と判断してしまったので、自分の強みを伸ばすという意味で、マーケ・ストラテジー・デジタル&ITに特化(+一部ヒューマニティ)して科目履修する方針を立てた。そして、5月くらいにすべての科目とそのシラバスが発表となると、興味がある科目のシラバスを片っ端からダウンロードして読むこととなる。ケースよりは気軽に読めるものの、どのシラバスも5-10ページはあるし、どんな授業の内容・構成で、どんな成果物をださなければいけないのかをチェックしないといけない。最終的には、40科目のシラバスをダウンロードして、すべて読んだうえで、比較して自分の選択を絞り込んでいった。また、日本人の中では、先輩方から引き継いだ日本人視点での「エレクティブ虎の巻」があるので、これも参考にしてみた。

 

ちなみに、科目の履修申請手順は以下のとおりとなる。

 

コンセプト:

 自由に科目が選べるものの、完全に自由だと収拾がつかないので「ビッディング」を採用。

 自分に持ち点が1000点与えられ、履修時間が120~145コマに収まる範囲で、科目を選び、自分がプライオリティの高い科目に好きなだけポイントをビッドできる。ポイントが高い人ほどその科目に優先して選ばれる。

 

タイムライン:

  • 予備ビッド

 5月中旬と6月前半に予備のビッディングが行われる。これは学校側からだと生徒の需要把握の目的があり、このビッドが本番のビッドを縛ることにはならないものの、この段階で履修希望者がゼロの科目は開講しなくなるので、自分が希望する科目をきちんとビッドしておくべき。

  • 本番ビッド

7月前半に実施。(インターン最中なのでばたばたしててうっかり忘れそうになった・・・)2回の予備ビッドでの各科目へのビッド点数平均値が出てくるので、これを参考に本番のビッドを行う。ただし、選挙でもそうだが、本番になって劇的に変化する科目(急激に平均ビッド点数が上がったり、下がったり)があるので、これはどうしようもない。

  • 予備ビッド

8月後半に9月開始授業、9月中盤に10月~11月開始授業の予備ビッドがある。ビッドの結果、120コマに足りてない人や、145コマまでとってしまったが減らしたい人はこの期間に調整できる。

 

そして、最終的にビッドの結果、以下の科目を履修することとなった。

 9月 Lean thinking(operation), Building Brand with Contents Marketing

 10月 Geopolitics, Strategy Implementation, International Marketing (・・・一部11月にまたがる) + Global Network Week (僕はチリのハーバード!と言われるUniversidad Catolicaへ)

  11月 Technology and Business strategy, Managing Big Data, Advanced Startup Business Model

 

運よく、たまたますべての希望科目でビッドに成功したのは幸いだったが、Global Network weekのビッドだけは思い通りにいかず、予備ビッド平均の3倍!のビッドがなされていたため、第1希望の学校(知名度につられてYale…)にはならなかった。結果、南米に初めて来れたのでよかったのだが。

 

次回はちょうど来週1週間でチリでのGlobal Network Weekが終わるので、それについて書きたいと思う。その次の回以降で、9月~10月で履修を終えたエレクティブの科目や卒業試験!について説明していきたい。