MBA珍道中~ie business school class of 2017 (Jan intake)

三十路後半の僕が、日本から1万キロ離れたスペインで奮闘する様をお届けします

ie business school report7 Term1授業詳細

Term2に続いて、Coreが終わる前にまとめて書いてしまう。

振り返ってみると、Term2に比べると、やや卓上的な知識が多めったかなという印象。また、結構クラスによって教授が違うと内容も変わったりするので、参考資料としてみていただければ。

また、評価ベースに関しては、すべての科目、Particiaptionは何らかとられているので、それを抜きで書いている。(Term2も同様)

 

ENTREPRENEURIAL MINDSET (起業、そして起業家とは)

セッション数・15/評価ベース;グループ・プレゼン&レポート、個人:レポート

IEの看板授業導入編。今時の流行はテックをつかった起業だと思うのだが、この授業で教えてくれるのはテックありきではなく、まずは「顧客ニーズ」の掘り起こしをしないと、サステイナブルなビジネスにならないよ、というところ。すごくあたりまえなのだが、だれしも自分で思いついたアイデアや作り出した技術は当然いとおしく、価値あるものだと思ってしまいがちだが、冷静になれということを頭から言われる。また、起業にあたっての構成メンバーの作り方や、実際のエレベーターピッチ風な短時間でのアイデア説明の方法などもカバー。教授は実際に何度か起業している卒業生で、自分の成功・失敗体験談も面白かった。

 

FINANCIAL ACCOUNTING(商業簿記

セッション数・20/評価ベース;グループ・プレゼン&レポート、個人・ファイナルテスト

いわゆる商業簿記。レベルは2級くらいか。2級以上の知識があれば、そこまで新しいことはないかも。僕はTACで渡航前に駆け込みでやったレベルだったので、とてもよい復習になったのだが、いかんせん会計の用語を英語で覚えなきゃいけないのがややこしかった。たぶんアカウンティングのバックグラウンドがある人にとっては、ちょっと物足りなかったかも。教授はIEのプログラムディレクターも兼ねた人で、カバーする授業内容は多かったものの、最終的なファイナルテストはTerm2で必要な知識に絞り込まれており、よく構成が練られていると感心した。

 

INNOVATION IN A DIGITAL WORLD(デジタル革命が起こすビジネス変革)

セッション数:15/評価ベース;グループ・レポート、個人・中間テスト

Term1で1番人気かつ僕も好きだった授業で、これもIEの看板科目の一つ。(ほかの学校だとないかも)現代においてデジタル革命が様々な変革を社会にもたらしているが、これを10個程度の大きなテーマに分けてケーススタディを通じて学んでいく。皆が知っている有名企業のケースも多いが、Term1の導入としては親しみやすく、企業の選び方もよかった。また、印象に残っているのは、いくらデジタル革命が起こっていても、それを担うのは「人間」であり、その「人間」のモチベーションを上げるための組織づくり、きっかけ作りも同時に重要であるということを再三教授が言っていたことだ。人とテクノロジーの共存、難しいが解かなければならないテーマである。

 

LEADING PEOPLE & TEAMS(組織行動論)

セッション数:15/評価ベース;グループ・プレゼン&レポート、個人・ファイナルテスト

企業内でどのようにリーダーシップをとったり、チームメイトをモチベートしていくかがテーマの授業。ほかの学校だと、Organizational behavior が近いのだろうか?どちらかというとソフトスキルの授業だという認識。ケースも人間関係や組織のトラブルを読んで、それに対してみんなで自分のバックグラウンドからだとこういうアプローチだ、と議論していく。正直、Term1では素早い議論についていきにくく、かつ僕がそういったことを体系立てて考えたこともなかったので、いちばん参加がしにくかった授業でもあるが、結構、今までの様々な企業の実績に基づいた模範解答は見せてくれるので、結構参考になった。教授は心理学PHDでIEの卒業生でもあるスペイン人女性。個別に授業のparticipationが芳しくない生徒にアドバイスをくれたり、とても親身。

 

MANAGERIAL DECISION MAKING(基礎統計)

セッション数:15/評価ベース;グループ・レポート、個人・ファイナルテスト

いわゆるビジネスでのシミュレーションに必要な統計の基礎を学ぶ授業。エクセルやその派生ソフトを使って、感度分析やリスクシミュレーション、ロジックツリー分析を行っていく。正直、まったくこの分野の授業を受けたことがなかったので、日本語の参考書がなかったら今頃死んでいただろう。入学前に少しだけこの手のことをオンラインのプレコースでやるが、授業も早く、ぜんぜん太刀打ちできない。グループメートでエンジニア出身の人がいて、彼はバリバリ課題を解いていたので、多分そっちのバックグラウンドの人に教えてもらうのも正解だったかもしれない。教授は最年少で、たぶん31歳くらいのギリシア人のナイスガイ。飲み会にも何度か来てくれたり、フレンドリー。

 

MANAGERIAL ECONOMICS(経済学基礎)

セッション数:20/評価ベース:個人・中間&ファイナルテスト

これまた僕は全くの門外漢の科目。基礎的なことを僕のような初心者のために網羅していく。僕は謎の数式が羅列してあると恐怖感を覚えるタイプなので、キンドルの日本語テキストがなかったら、テストは即死していただろう。(バックグラウンドがある人いわく、大学の基礎科目+αだろうと・・・)難しい計算式を覚えさせるというより、理屈を理解させたいためか、テストも選択式と、まさかのグラフ作成とショートエッセイ。結構これがつらかった。教授はこの科目もIEのエグゼブティブコミッティにもメンバーになっているペルー人。早口で、ちょっと訛ってて聞きにくかったが、慣れとは不思議なもので、5回くらい授業を受けると劇的に聞き取れるようになった。

 

MARKETING MANAGEMENT(マーケティング

セッション数:20/評価ベース:グループ・レポート&プレゼン、個人・レポート&シミュレーション

僕のバックグラウンドが一番生きた授業。マーケティングの基礎である4P分析、5 Force分析などからポジショニング、ブランド構築論、ブランドストラテジーと実際のビジネス実行の両立と問題点など多彩。課題もこれまた多彩で、Term1では一番手間がかかったであろう。ただ、その分、Term2以降の授業や、実際のビジネスの現場でおこる複合事象への対処の伏線にもなっていたと思う。ケースもちょっと古いけど、毎回、読みごたえがあった。ただ、ちょっと毎回の授業のサマリーはオーソドックスすぎたかも。(バックグラウンドがない人もいるので、シンプルにしたのだと思うけど)教授はMBAのAssociate DeanでケンブリッジPHDのドイツ人。欧米人は権威的でいやだと言っていたが、アジア人には好評だった。